水仙の毒
毒成分はリコリン (lycorine) とシュウ酸カルシウム (calcium oxalate) など。全草が有毒だが、鱗茎に特に毒成分が多い。スイセンの致死量は10gである。食中毒症状と接触性皮膚炎症状を起こす。中毒は初期に強い嘔吐があり摂取物の大半が吐き出されるため症状が重篤に到ることは稀であるが、鱗茎をアサツキ(あさつき)と間違えて食べ死亡した例がある。
葉がにらととてもよく似ており、ニラと間違えて食べ中毒症状を起こすという事件がときどき報告・報道される。ニラとの大きな違いは次の通りである。
- 葉からの臭いがない(ニラは葉からニラ独特の強い臭いを放つ)。
- 鱗茎がある(ニラは髭(ひげ)根で鱗茎はない)
毒の繊細
リコリン (lycorine)
ヒガンバナ科の植物(ヒガンバナ、スイセンなど)に含まれるアルカロイドであるノルベラジンアルカロイドの範疇にある。催吐作用があり、多量に摂取すると死亡する。ただ、ヒトに対する致死量は10gと、アルカロイドの中では比較的毒性は強くない。 ヒガンバナ中のリコリンの濃度は、生の鱗茎中に 0.5 mg/g、生葉中に 0.3 mg/g[1]で、キク科植物に対するアレロパシー作用の主成分となっている。
シュウ酸カルシウム (calcium oxalate)
シュウ酸カルシウム(シュウさんカルシウム、Calcium oxalate)は、化学式が CaC2O4 または Ca(COO)2 と表されるカルシウムのシュウ酸塩で、針状の結晶である。無水物と一水和物、二水和物などが存在する。
シュウ酸カルシウムは、毒草のディフェンバキアに多く含まれる。また、ルバーブの葉やカタバミ、ヤマイモ、サトイモ、タロイモ、リュウゼツラン、未成熟のパイナップルなどにも見られ、量は少ないがホウレンソウにも含まれる。不溶性のシュウ酸カルシウムは、植物の茎、根、葉などに多く存在する。
摂取時の効果[編集]
わずかな量のシュウ酸カルシウムを摂取しただけでも、口と喉にひどい灼熱感を持って腫れ、窒息をもたらす。量が多い場合は深刻な消化器障害と呼吸困難を引き起こし、量によっては、昏睡や死亡に至る。深刻なシュウ酸中毒からでも回復することはあるが、不可逆的な肝臓と腎臓の障害が残る場合がある。パイナップルを食べた時に口内が荒れる原因として知られる。また、生のサトイモの茎や葉にも多く含まれており、誤って摂取した際、突き刺さるような刺激を口内に受けることになる(乾燥していないサトイモの茎を食用に調理できるものは、特別に品種改良されたものに限られる)。
ディフェンバキアによる症状はさらにひどく、茎が唇、舌、口内粘膜、結膜、皮膚などと接触すると、シュウ酸カルシウムの針状結晶が痛みと浮腫をもたらす。浮腫の原因は第一には生成する結晶であるが、補助的に他の植物毒素(ブラジキニンなど)も関与している。
スズランの毒
強心配糖体のコンバラトキシン(convallatoxin)、コンバラマリン (convallamarin)、コンバロシド (convalloside) などを含む
- 有毒物質は全草に持つ。
- 特に花や根に多く含まれる。
- 摂取した場合、嘔吐、頭痛、めまい、心不全、血圧低下、心臓麻痺などの症状を起こし、重症の場合は死に至る。
毒の繊細
コンバラトキシン(convallatoxin)
水1lに対し500mgの水溶性があり、スズランの全草を浸した液はジギタリスの10ないし15倍の強心作用がある。大量に摂取すると呼吸停止や心不全を引き起こし、スズランを挿した花瓶の水を飲んだ子どもが死亡した事例がある。山菜のオオアマドコロやギョウジャニンニクと誤認されることがあり、おひたしおよび油炒めにした場合の調理品への残留量は、それぞれ74%と40%であった。脂溶性であるため、一部は調理油に溶出した。250℃程度までは、加熱に対し安定している。
コンバラマリン (convallamarin)
該当なし
コンバロシド (convalloside)
該当なし
以上 Wikipedia出典
1 件のコメント:
昔、ホウレンソウを食べすぎると良くないと言われてたけど、
シュウ酸カルシウムを含んでいたからだったんだね。
毒を含んだ植物はいっぱいありそうですね。
じゃがいもの芽とかは有名だけど、毎年死んでる人がいるとか・・・
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